北朝鮮の選挙制度は日本とどう違う?

独裁国家のイメージがある北朝鮮ですが、その北朝鮮にも選挙制度が設けられていることをご存知でしょうか?

しかし、その内容は日本の選挙とは全然違うものです。

この記事では、日本の選挙制度との比較も行いつつ、北朝鮮の選挙制度について紹介しようと思います。

選挙っていつ行われる?

まずは、選挙がいつ行われるのかを以下に記します。

選挙1

日本の選挙は行う時期が決まっています。(例外はありますが・・・)

しかし、北朝鮮の選挙を行う時期ははっきりとは決まっていません。(一時期は4年くらいに1回行っていた時期もあったようですが、現在はバラバラです。)どういった判断で選挙が行われるのかはよくわかりません。

選挙権を持つ人は?

投票の資格を持つ人は以下の通りです。

選挙2

日本では2015年に法律が改正されるまでは20歳以上でした。

北朝鮮では数え年で17歳以上の人が投票を行うことができます。ただし、病気などで投票に行けない人は選挙人登録の時点で除外され、強制収容所に入っている人たちは最初から投票資格がありません。

被選挙権を持つ人は?

立法府(議員)に立候補できる人の資格は以下の通りです。

選挙3

日本における被選挙権の規定はこれ以外にもいろいろあるのですが、ここでは割愛します。

北朝鮮では成人であればだれでも立候補できることになっています。

しかし、実際には誰を立候補させるのかを朝鮮労働党が決めることになっているようです。そのため、最終的に立候補する人は1人しかおらず、日本でよく見かける政策論争や選挙活動などの光景は見られません。

選挙直前になると?

北朝鮮では選挙の直前になると「皆選挙に行こう」というムードになります。ここは日本と同じですね。しかし、北朝鮮では投票ぎりぎりになるまで候補者の名前などがわからないこともあるようです。とにかく投票に行こうというムードがあるだけで、さっきも述べたとおり候補者の選挙活動などがあるわけではないようです。

いざ投票!

さあ、いよいよ投票日が来ました。みんな投票所に行って投票に行きます。しかし、ここでも日本と北朝鮮では違いがあります。それは以下の通りです。

選挙4

難しい単語が並んでいますので、一つ一つ説明していきたいと思います。

任意投票制義務投票制

この2つは選挙に行くことを強制しているかどうかという違いがあります。任意投票制であれば行かなくてもOK。一方義務投票制であれば行かなければペナルティがあります。

北朝鮮では事実上の義務投票制となっていますので絶対に選挙に行かないといけないということですね。

ちなみに、義務投票制自体は珍しい制度ではなく、いくつかの国で採用されている制度です。

秘密投票制公開投票制

これは誰が誰に投票したのかを公開するかどうかという違いになります。公開というよりかは、自分がだれに投票したのかが政府の人にわかってしまうかどうかという感じでしょうか。

投票所に入ると投票用紙をもらいます。日本であれば記載台で誰に投票するのかをこっそり記入し、投票します。

しかし、北朝鮮ではもらった投票用紙に最初から「○○を代表にすることに賛成します」とすでに書かれています。もしこれに賛成であれば何もせずに投票し、反対であれば『記載台で投票用紙に×をして』投票します。この記載台に行くという行為がミソです。

投票所は政府の人間(具体的には国防委員会傘下の国家安全保衛部という組織)によって監視されています。その人たちにとって投票する人が記載台に行くということは投票用紙の内容に反対する人である、すなわち反乱分子であると考えます。北朝鮮の政府にとって反乱分子は逮捕の対象となります。こういったことから、北朝鮮の選挙は事実上の公開投票制といえます。

投票した後は?

日本では投票が終わると開票作業が行われるとともに、テレビのほとんどのチャンネルで選挙特番が組まれるなどの盛り上がりがあります。

一方、北朝鮮ではテレビで「有権者が全員投票し、全員が賛成し、○人が当選した」と軽く流すだけに終わるようです。急に盛り上がりが覚めた感じがしますね。

北朝鮮の選挙はだいたいこんな感じだと思います。日本と比べると自由がある選挙とは言い難いですね。

なぜこんな選挙が行われる?

日本の選挙は日本の指導者や国会議員といった日本を代表する人を選ぶ選挙ですが、北朝鮮における選挙の意味として考えられるのは「反乱分子のあぶり出し」が考えられます。しかし、実際に不支持の意思を示した人がどうなるのかは現在の北朝鮮の体制に疑問を抱いているかどうかにかかわらず、北朝鮮の国民の間でもなんとなくわかっていると考えられるので、不支持を表明する人はそう多くないと思われます。

別の理由としては、「その人がそこに本当にいるのか」をチェックする目的も兼ねているようです。というのも、北朝鮮では脱北する人が後を絶たない状況が続いているため、こういった選挙を不定期に行うことによって誰が脱北したのかを正確に把握する目的も兼ねているようです。(ちなみに、北朝鮮に存在するといわれている身分制度の一番下には脱北した人の家族が含まれるという情報も挙がっています)

最後に対外的な面で見た場合、北朝鮮の最高指導者が「民主的に選ばれている」事をアピールする目的があるかもしれません。北朝鮮の国名も一応朝鮮民主主義人民共和国となっていますからね。

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