1990年代から今日に至るまで北朝鮮は核開発を続けてきました。
なぜ北朝鮮はこれほど核開発に力を入れるのでしょうか?
核兵器を保有することのメリットは?
まずこの記事では核兵器の所有を肯定するわけでも否定するわけでもないということを言っておきます。そのうえで、核兵器を保有することによるメリットを挙げると・・・
- 核を持っていない国に対して優位に立つことができる
- 核を持っている国と同じ場所で交渉を行うことができる
- 他国から攻撃されにくくなる
簡単ですが、こういったメリットがあります。
核兵器は持っているだけで他国との力関係が変わる
現在、核兵器が戦争において使用されたのは第二次世界大戦時の広島と長崎の2回のみになっています。使用したときの大きな爆発エネルギーや放射能の影響など、兵器としては大きな脅威を持っています。しかし、第二次世界大戦が終わり、他国への侵略などが世界的に批判されると、核兵器の役目は兵器とは別の物になっていきます。
第二次世界大戦後は他国との問題解決は戦争ではなく交渉で解決することがメインとなりましたが、ここで核兵器を持っている、つまり軍事的に優位がある国の発言力が高まることとなります。
現代における核兵器は相手に使用する代わりに、保有することによって自国の国際的な発言力を高めることが期待できます。逆に現代において核兵器を使用した場合、その国は相手国や相手国の同盟国からの報復を受けてしまうことが予想されるため、核兵器を使用するメリットはあまりないように感じます。
北朝鮮はアメリカを意識している
北朝鮮にとっての一番の敵国はアメリカです。そのアメリカと交渉をするためには、アメリカと同じ立場に立たなければなりません。北朝鮮はアメリカに比べて軍事力、経済力は劣っているため、核兵器を保有することによって軍事的なバランスをアメリカと同等レベルにまで引き上げ、交渉をしようとしていると思われます。
現在の北朝鮮は各国からの経済制裁を受けていますが、これに関しても核兵器を保有することによって解決しようとしています。
また、北朝鮮はアメリカに対する恐怖もあるため、核兵器を保有すればアメリカからの批判を緩めることもできる可能性があります。
いずれの理由にせよ、北朝鮮は自らの体制を維持していくためには核は必要不可欠と位置付けています。
北朝鮮に対する核開発はどの国も批判の声を挙げるものの、その批判の大きさはさまざまであり、特に中国やロシアが微妙にアメリカと対立している部分があるため、北朝鮮の核開発の問題がすぐに解決することは期待できないでしょう。
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