朝鮮半島における38度線とか軍事境界線って国境のことなの?

北朝鮮と韓国で何かいざこざがあったとき、38度線や軍事境界線という単語がよく出てきますが、この言葉の意味は何なのでしょうか?

38度線とは?

38度線とは、現在の北朝鮮と韓国の国境線のことではなく、第二次世界大戦後にアメリカとソ連が朝鮮半島を分割統治した際にひかれた線のことです。38度の言葉通り、このときの北と南の境界はちょうどまっすぐに引かれていました(現在のアフリカの国境のように)。

なぜ38度線にしたのかは諸説ありますが、いずれにせよこの38度線の北側をソ連が、南側をアメリカが暫定統治をするということになりました。しかし、アメリカとソ連が対立してしまったことにより、38度線の南北で別々の国が建国されるという事態になってしまいました。

軍事境界線とは?

軍事境界線とは、現在の北朝鮮と韓国の国境を指します。というより、厳密に言うと北朝鮮と韓国の境界線は国境ではなく軍事境界線と呼ぶのが合っているようです。とはいえ、友人と会話するくらいの話では普通に国境といってもいいでしょう。

なぜこんなややこしいことになっているのかというと、北朝鮮と韓国は両方とも「朝鮮半島全体が自国の領土である」と主張していて、互いに相手国を認めていません。よって、そもそも国境なんてものは存在しないという考えなのです。(北朝鮮からすれば、南にいる韓国は国ではなく、北朝鮮の領土に勝手に居座っている組織という考え、というとわかりやすいでしょうか。)

とはいえ、朝鮮戦争の決着がつかず、休戦を行う際に暫定的な境界線を決める必要があったことから、休戦する間際にお互いが占領していた土地の範囲をそれぞれの領域とし、その間に軍事境界線というものを設置したのです。境界線があやふやですとまた衝突が起きかねませんからね。

そして軍事境界線が現在の北朝鮮と韓国の事実上の国境となっているのです。軍事境界線付近は衝突が起こらないように非武装中立地帯が設けられており、この部分は地雷で埋め尽くされています。

海上の境界線「北方限界線」

北朝鮮と韓国にはもう一つの境界線が存在します。それが北方限界線(NLL)と呼ばれる線です。先ほどの軍事境界線は陸上にしか引かれていません。しかし北朝鮮と韓国が接する以上は海上の境界線も決める必要がありました。こうして海上に引かれた両国の境界が北方限界線というわけです。最初は話し合いで決めるつもりでしたが、北朝鮮が自国の領海範囲を広く主張したことによって合意には至らず、結局国連とアメリカで北方限界線のラインが引かれました。

最初は北朝鮮はこの北方限界線に対しては特に文句は言わなかったのですが、年数がたつにつれて意義を唱えるようになり、1999年には北朝鮮が勝手に海上軍事境界線を主張するようになりました。

Map_of_Korean_maritime_border_PGN

画像引用:What is North Korea? -?Political Geography Now

画像のAが国連が決めた北方限界線、Bが北朝鮮が主張する海上軍事境界線です。

互いに違うラインを主張しているため、このAとBの線の間には両国の軍艦が侵入する可能性が高くなります。そのため、この部分ではたびたび北朝鮮と韓国の海軍が衝突を起こしています。

まあ要するに国境ということにしておこう

以上、北朝鮮と韓国の境界線について詳しく紹介してみました。長々と話しましたが、ざっくり言ってしまえば北朝鮮と韓国の国境線である。海上では北朝鮮と韓国で主張する範囲が違う。両国関係が悪いので衝突もある、といったところでしょうか。38度線とか軍事境界線だとかの難しい単語はきちんと分析とかを行う場合には必要となってきますが、普通に会話する分には使わなくてもいいですね。

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