日本に憲法があるように、北朝鮮にも憲法が存在します。北朝鮮の憲法には何が書かれているのでしょうか?
正式名称は朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法
北朝鮮の名前でも紹介しましたが、北朝鮮の正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」です。そのため、憲法の名前も朝鮮民主主義人民共和国憲法・・・ではなく、「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法」という名前が憲法の正式な名称です。
ただでさえ北朝鮮の正式名称は長いのに、さらに社会主義という名前まで加わっています。
ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくしゃかいしゅぎけんぽう・・・
北朝鮮は何度か憲法改正を行っている
※いちいち朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法と書くのはめんどくさいので以下北朝鮮の憲法とします。
この憲法が作られたのは北朝鮮が建国された1948年となっていますが、このころはまだ朝鮮民主主義人民共和国憲法という名前で、社会主義という単語は入っていませんでした。社会主義という単語が入ってきたのは1972年です。そしてこの憲法は現在に至るまで何度か改正が行われています。日本は戦後一度も憲法改正を行っていませんが、北朝鮮は時代に合わせて憲法改正を行っているようです。
何が書かれている?
では、ここからはタイトルにもあるように、北朝鮮の憲法の中身を見ていきましょう。
北朝鮮の憲法は序文と七章の項目にまとめられています。
序文
第一章 政治
第二章 経済
第三章 文化
第四章 国防
第五章 公民の基本権利及び義務
第六章 国家機関
第七章 国章、国旗、国歌、首都
序文
結構長い文が書かれていますが、内容は一言で言うことができます
「金日成同志および金正日同志は偉大である!」
とにかく、金日成と金正日がどれだけ偉大であるかが長々と書かれています。金正日という名前は1998年の憲法には入っていないため、憲法改正で金正日が自ら入れたか、金正日が死去した時に入れられたと思われます。
また、2012年の憲法改正によって序文には核兵器を保有することも追加されました。
第一章 政治
北朝鮮の政治の基本的な方針が書かれています。北朝鮮が社会主義国家であること、主体思想を掲げていること、秘密選挙を行うことなどが書かれています。
第二章 経済
北朝鮮の経済について書かれています。社会主義の国ですので、基本的にはソ連みたいな経済政策を行うのでしょう。
第三章 文化
教育や労働などを通じて国民が豊かになるようにといった趣旨の内容が書かれています。社会主義によく出てくる単語もちらほら見かけます。
第四章 国防
書いている内容が他の項目に比べて少なく、書いていることもそれほどとがったものではありません。
第五章 公民の基本権利及び義務
北朝鮮の国民の権利などが書かれています。「言論の自由など」
ただし、北朝鮮から出てくる情報を見るに、この項目が守られているといえるかは微妙なところです。
第六章 国家機関
最高人民会議や国防委員会などの国家機関の働きなどについて書かれています。
第七章 国章、国旗、国歌、首都
項目通り、北朝鮮の国章、国旗、国歌、首都について決められています。
以上が北朝鮮の憲法の大まかな内容です。第一章から第七章までの内容よりも、序文の内容の方が一般的な北朝鮮のイメージに合っているのではないかと思います。
特に公民権あたりはニュースなどで見かける脱北者の話を聞く限り、本当に守られているのかは疑問が浮かびます。
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