北朝鮮で話される「北朝鮮語」についてまとめてみます。
ハングルとは?
まず、「北朝鮮語」を説明するにおいて、ハングルについて説明します。
ハングルとは文字の一種です。日本語におけるひらがなやカタカナと同じ扱いです。
朝鮮民主主義人民共和国を「ハングル」で表すと
조선민주주의인민공화국
となります。
北朝鮮に「ハングル」は存在しない
ハングルについて知っていただけたところで、ここから「北朝鮮語」について説明していきます。
まず、北朝鮮にハングルは存在しません。
「何を言っているんだ」となるかもしれませんが、厳密に言うとハングル文字という呼び方は韓国で呼ぶときに使う呼び方であって、北朝鮮ではこの文字をチョソングルと呼んでいます。(意味は朝鮮文字)
さらに、「北朝鮮語」と言うのも違っていて、厳密には朝鮮語という呼び方が正しい呼び方となります。あえてハングルや北朝鮮語と説明していたのは、いきなりチョソングルという単語が出てきても知らない人は混乱するだろうと思ったからです。
また、韓国で話されている言語は日常会話では「韓国語」と呼ぶのが一般的ですが、学術的には北朝鮮と同じ朝鮮語と呼ぶのが正しいようです。(Wikipediaにも「韓国語」のページは存在しません(2016年7月現在)。ただし韓国政府は公用語を「韓国語」としています。)
ざっくりまとめると、「北朝鮮では朝鮮語が話されていて、チョソングルという文字が使われている」という感じでしょう。
伝統的な言語と文字は分断され、違いが出てきた
韓国語と朝鮮語には若干の違いがあります。
例えば、「強く」という意味の文字を書くときに、韓国では「세어」と書きますが、北朝鮮では「세여」と書きます。よく見ると二文字目の横棒の数が違います。
このほかにも、北朝鮮と韓国で文字の違いがところどころ見られます。発音も二国間で違うところがあるようです。
こういった違いは、第二次世界大戦後に朝鮮半島が二分されたことが影響しており、分断から70年以上たった今ではそれが顕著に表れています。
違いが時に争いを生むことも
争いといっても朝鮮戦争に比べれば些細なものですが、この言語が原因でちょっとした問題が起きたことがあります。
過去にNHKが朝鮮語の語学番組を作ろうとした時に、北朝鮮をバックに持つ朝鮮総連が「朝鮮語と表記しろ」と言い、韓国をバックに持つ民団が「韓国語と表記しろ」と言ったため、両者が対立する事態となりました。困ったNHKは「ハングル講座」という文字の名前を使用したのですが、これはこれで「ハングルという言い方は言語としては正しくない」と言う意見が出ました。
NHK「結局どうすりゃいいんだよ・・・」
朝鮮語を話していた朝鮮半島が分断されたことによって、言語もややこしくなってしまったのは何とも言えませんね。
2017年12月1日追記 ハングルが全て?になっているという指摘を受けて調べたところ、サイト内のハングルや中国語が崩れていた部分がありましたので見つけた部分は修正しました。細かい部分は修正できていないかもしれませんがご了承ください。
コメント
このブログで、ハングルが書かれていると思われる所が全部「?」になっています。
このブログ内を全部確認していけば分かると思います。
何とかならないものなのでしょうか? よろしくお願いします。