北朝鮮と国交のある国

外交

日本から直接北朝鮮に行くことはできません。なぜなら、日本と北朝鮮の間には国交がないからです。では、北朝鮮と国交がある国はどれくらいあるのでしょうか。

北朝鮮と国交のある国は結構ある

日本から見ると近くて遠い場所にあるイメージのある北朝鮮ですが、北朝鮮は大半の国と国交を結んでいます。むしろ、国交を結んでいない国の方が少ないのです。

東西冷戦中の北朝鮮は東側諸国との関係しかありませんでしたが、ソ連崩壊後は西側諸国とも国交を結ぶようになります。(大半の国は北朝鮮と韓国両方を認めている。)

2019年4月現在、38か国が北朝鮮と国交を結んでいません。これらの国は北朝鮮の国家認証も行っていません。逆に言えば、残りの161か国とは国交を結んでいるということになります。

引用:North Korea in the World

こちらは北朝鮮と国交のある国とない国を色分けしたものです。赤は北朝鮮、青が国交あり、グレーは国交なしの国を表しています。更にこれらの国をリスト化したものを以下に載せておきます。リストが長いので見たい方は展開してください。(このリストはNorth Korea in the Worldから引用したもので非常に良くできたリストですが、全部英語で翻訳しようとしましたが面倒だったので全部は日本語になっていません・・・)

国交のある国(161か国)

北朝鮮と国交のある国リスト

国交のある国は以下のとおりです。

国名 国交樹立年 備考
Afghanistan 1973
Albania 1948
Algeria 1958 アルジェリア独立の前にNLFとの関係を確立
Angola 1975
Antigua and Barbuda 1990
Armenia 1992
Australia 1974 1975年から2000年は断絶状態だった
Austria 1974
Azerbaijan 1992
Bahamas 1991
Bahrain 2001
Bangladesh 1973
Barbados 1977
Belarus 1992
Belgium 2001
Belize 1991
Benin 1973
Bosnia and Herzegovina 1996
Brazil 2001
Brunei 1999
Bulgaria 1948
Burkina Faso 1967
Burma/Myanmar 1975 1983年から2007年は断絶状態だった
Burundi 1967
Cambodia 1964
Cameroon 1972
Canada 2001
Cape Verde 1975
Central African Republic 1969
Chad 1969
Chile 1972 1973年に断絶するも、関係は改善する
China 1949
Colombia 1988
Comoros 1975
Congo, Democratic Republic of the 1972
Congo, Republic of the 1964
Cote d’Ivoire 1985
Croatia 1992
Cuba 1960
Cyprus 1991
Czech Republic 1993
Denmark 1973
Djibouti 1993
Dominica 1991
Dominican Republic 2007
Egypt 1963
Equatorial Guinea 1969
Eritrea 1993
Ethiopia 1975
Fiji 1975 1987年から2002年は断絶状態だった
Finland 1973
Gabon 1974
Gambia, The 1973
Georgia 1994
Germany 2001
Ghana 1964
Greece 2001
Grenada 1979 1985年に断絶するも、関係は改善する
Guatemala 2007
Guinea 1958
Guinea-Bissau 1974
Guyana 1974
Hungary 1948
Iceland 1973
India 1973
Indonesia 1964
Iran 1973
Ireland 2003
Italy 2000 2017年に北朝鮮大使を追放し、関係悪化
Jamaica 1974
Kazakhstan 1992
Kenya 1975
Kuwait 2001 2017年に北朝鮮大使を追放し、関係悪化
Kyrgyzstan 1992
Laos 1974
Latvia 1991
Lebanon 1981
Lesotho 1980 1986年に断絶するも、関係は改善する
Liberia 1973
Libya 1974
Liechtenstein 2001
Lithuania 1991
Luxembourg 2001
Macedonia 1993
Madagascar 1972
Malawi 1982
Malaysia 1973
Maldives 1970
Mali 1961
Malta 1971
Mauritania 1964 Relations suspended from 1977 to 1980
Mauritius 1973
Mexico 1980 DPRK ambassador expelled, relations downgraded in 2017
Moldova 1992
Mongolia 1948
Montenegro 2007
Morocco 1989
Mozambique 1975
Namibia 1990
Nauru 1982
Nepal 1974
Netherlands 2001
New Zealand 2001
Nicaragua 1979
Niger 1974
Nigeria 1976
Norway 1973
Oman 1992
Pakistan 1972
Palestine 1966
Papua New Guinea 1976
Peru 1988 DPRK ambassador expelled, relations downgraded in 2017
Philippines 2000
Poland 1948
Qatar 1993
Romania 1948
Russia 1948 Assumed relations from the Soviet Union
Rwanda 1972
Saint Kitts and Nevis 1991
Saint Lucia 1979
Saint Vincent and the Grenadines 1990
San Marino 2004
Sao Tome and Principe 1975
Senegal 1972
Serbia 1948 Assumed relations from Yugoslavia
Seychelles 1976
Sierra Leone 1971
Singapore 1975
Slovakia 1993
Slovenia 1992
Somalia 1967
South Africa 1998
South Sudan 2011
Spain 2001 DPRK ambassador expelled, relations downgraded in 2017
Sri Lanka 1970 Relations suspended from 1971 to 1975
Sudan 1969
Suriname 1982
Swaziland 2007
Sweden 1973
Switzerland 1974
Syria 1966
Tajikistan 1992
Tanzania 1965
Thailand 1975
Timor-Leste 2002
Togo 1973
Trinidad and Tobago 1986
Tunisia 1975
Turkey 2001
Turkmenistan 1992
Uganda 1972
Ukraine 1992
United Kingdom 2000
Uzbekistan 1992
Vanuatu 1981
Venezuela 1974
Vietnam 1950 Established relations with the DRV prior to formal independence
Western Sahara 1976
Yemen 1963
Zambia 1969
Zimbabwe 1980

国交のある国はかつての東側諸国だったロシアや中国はもちろん、西側の代表格ともいえるドイツやイギリスがいます。

また、2017年にあった国連での非難決議が原因で大使を追放した国がいくつかあります。

 

国交のない国(38か国)

北朝鮮と国交のない国リスト

国交のない国は以下のとおりです。国交樹立年に数字があるものは過去に国交はあったが現在は断絶状態にある国です(備考欄にいつ国交を断絶したのかが書いてあります)。

国交樹立年に数字がないものは北朝鮮が建国されてから一度も正式な国交を樹立したことがないことになります。

国名 国交樹立年 備考
Andorra
Argentina 1973 Relations severed in 1977
Aruba
Bhutan
Bolivia
Botswana 1974 Relations severed in 2014
Costa Rica 1974 Relations severed in 1983
Curacao
Ecuador
El Salvador
Estonia
France
Haiti
Holy See
Honduras
Iraq 1968 Relations severed in 1980
Israel
Japan
Jordan 1974 Diplomatic relations severed in 2018
Kiribati
Korea, South
Kosovo
Marshall Islands
Micronesia
Monaco
Palau
Panama
Paraguay
Portugal 1975 Diplomatic relations severed in 2017
Samoa
Saudi Arabia
Solomon Islands
Taiwan
Tonga
Tuvalu
United Arab Emirates 2007 Diplomatic relations severed in 2017
United States
Uruguay

北朝鮮が敵としている日本、韓国、アメリカとは国交がありません。さらに、ヨーロッパの中ではなぜかフランスとの国交も無いようです。(同じヨーロッパでもイギリスやスペイン、ドイツとは国交があるのに・・・)

最近で言えば、2017年にはポルトガルとアラブ首長国連邦との関係が途切れ、2018年2月にはヨルダンが国交断絶を発表するなど、時間がたつにつれて国交のある国の数は微妙に変化しているようです。

北朝鮮と韓国を両方認める理由は、単に「何もないから」?

ところで、北朝鮮と韓国はお互いの国を正式なものとしては認めていません。これは「一つの中国問題」とよく似ているところがあります。しかし、朝鮮半島の問題に関して世界の国々は北朝鮮と韓国を両方国家認証している国がほとんどです。

その理由としては、単にその国と朝鮮半島とは何もないからというものが考えられます。ざっくりしていますが、わかりやすく説明すると北朝鮮と過去または現在においてかかわることが少なく、関心が薄いということでしょうか?

 

日本と北朝鮮の関係は日韓併合などの歴史的な接点があります。同じようにアメリカも朝鮮戦争で戦ったりした経験があり、現在の北朝鮮も敵として認識している国です。そのため、お互いに「好き」だとか「嫌い」だとかの感情が湧いてきます。

しかし、北朝鮮から遠く離れたヨーロッパの人たちにとっては北朝鮮という国は歴史的な接点も少ないため、あまり北朝鮮という国を身近に感じないでしょう。

 

これは日本も例外ではありません。例えば、現在中東ではイスラエルとパレスチナの問題がありますが、この問題の日本の関心はどれくらいあるのでしょうか? また、イギリスとアルゼンチンにはフォークランド諸島という領有権を争う島がありますが、そもそもフォークランド諸島がどこにあるのか知らない人もいるのではないでしょうか?

関心が薄いということは、それだけ国交を結ぶことにも抵抗はないでしょうから、北朝鮮と韓国両方認めてもいいという感じになるのだと思います。

ただし、国交がある=仲がいいわけではない

GLOBESCANが行っている2014年のグローバル世論調査に以下のグラフがあります。

引用:Negative Views of Russia on the Rise: Global Survey on Country Influence – GLOBESCAN

このグラフは北朝鮮が各国に対して良い影響を与えているか、または悪い影響を与えているかという調査結果です。

 

グラフの内容を見るとガーナが結構北朝鮮が良い影響を与えているとしているものの、全体的な印象は良くないといえます。特にアメリカやカナダ、EUの主要国、オーストラリアのネガティブな反応が強く、韓国や日本に至っては「悪い影響を与えている」という回答が91%と調査対象国の中ではトップとなっています。

EUでいえばイギリスなどが北朝鮮と国交はあるものの、やはり悪い影響を与えていると考えている人が8割近くいることから、たとえ国交を結んでいる国であってもそれが友好的ではないと言い切ることができるでしょう。

 

特に北朝鮮がミサイル発射や核実験をすると、北朝鮮のやったことを良しとする国はほとんどいません。国交がある国であったとしてもです。どの国も多かれ少なかれ北朝鮮の行動に対しては不信感を抱いているようですね。

コメント

  1. 渡辺 健二 より:

    ヒットラーを凌ぐメチャクチャな独裁者が牛耳っている国が国連に加盟できている事自体理解出来ない。寧ろ、国連議決に違反する事をやり、嘘八百を並び立てて自国の正当性を主張する国家と外交関係を保ち経済的にも北朝鮮に利益供与している100ヵ国以上もの加盟国に大きな責任がある。武力で脅しをかけても逆効果な国なので経済制裁を徹底すべきだ。やはり中国ロシアが最大の癌だ。

  2. 秋水 より:

    厳密には、国交というのは、国同士の仲が「良い」か「悪い」かで結ばれるものでは無く、「安全保障上」の理由で結んでいるという事がほとんどです。

    だから、例えば「アメリカ」と「ロシア」は、国同士の中は悪いものの、「国交」が存在しています。

    ただ、「アメリカ」と「キューバ」の場合は、嘗て社会主義革命と「キューバ危機」の問題で、戦争寸前の状態にまで行きついた事がありますから、現在、国交がありません。

    「国交」が無い、という事は、即ち「外交上の衝突」があった時に「即座に戦争」という事を意味します。

    日本は、「北朝鮮」と国交がありませんが、これは日本側から「国交断絶」したわけではなく、北朝鮮側から断絶されているに過ぎません。

    しかし、だからといって、「即座に国交が回復できる」か、と言われれば、「拉致問題」や「ミサイル発射」、「核開発」、国際社会(米国との同盟関係等)の問題などがあり、基本的には無理だと思われます。

    国交があった方が良いのか、無いのか、と言われれば、できれば「あった方が良い」ですが、「軍事紛争に発展してもおかしくない外交問題」を抱えている状態では、国交を結ぶ事は困難であるという事も、また事実ですね。

  3. WDさん より:

    北朝鮮との戦争になれば、北朝鮮だけでなく、周辺国にも少なからず火の粉が飛んでくることになると思う。特に韓国ソウルは、甚大な被害が予想されると思う。
    この国の独裁者および取り巻きの人間達だけをどうにか排除したいところである。平和的解決は難しいのかな?

  4. 相模原 より:

    北京のように台北との二者択一を迫ることができないのは、
    悲しいかな、韓国も北朝鮮も相手に払うメリットを用意できないから
    韓国は東アジアでフリーハンドなのにも関わらず、
    北と国交を結ばないフランスを大事にした方がいいよ

  5. 高堂眞一 より:

    みなさん、反朝鮮的な発言をされていますが、根本は1965年の日韓基本条約にあります。第3条で、「朝鮮による唯一の合法的政府」としたからです。
    今、全世界で朝鮮を承認していない国は19国しかありません。国交を樹立し、戦前の侵略/占領/物資略奪などを謝罪し、戦争賠償金を保証し、その後戦後補償と絡んで拉致の問題が発生するのです。
    朝鮮側から断絶したのではありません。断絶したのは日本です。
    歴史的事実は正確に理解しないといけません。

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